空き家になった実家を売るには 注意点から高く売却するポイントまで

空き家になった実家を売却するには、さまざまな要素を検討し、計画的に進めることが重要です。

空き家がある場合、そのまま放置しておくと資産価値が下がる可能性があるだけでなく、固定資産税や維持管理費の負担が続きます。

また、空き家は放置することで老朽化が進み、周囲の環境にも悪影響を及ぼす可能性があります。

これらの問題を解消するために、売却を検討することは有効な選択肢です。

空き家を売却する手順は?

家の現状を確認する

まず、空き家を売却する際の最初のステップとして、現状の確認が欠かせません。

具体的には、家の構造や設備、築年数、土地の広さや形状、そして周辺環境などを把握する必要があります。

また、不動産登記簿を確認し、実家の所有者が誰なのかを明確にしておくことも重要です。

例えば、親から相続した場合、登記上の名義が故人のままであれば、売却する前に名義変更の手続きが必要です。

この手続きが終わっていないと売却手続きに進めないため、相続人全員の同意を得て、遺産分割協議を行い、名義を適切に変更することが求められます。

空き家を売却する理由によってタイミングが変わってくる

次に、空き家を売却する理由を明確にすることが大切です。

理由によって売却のタイミングや方法が変わるためです。

例えば、固定資産税や維持管理費の負担を軽減したい場合、早期売却を目指す必要があります。

一方、相続税の支払いに充てる資金を確保するための場合には、税金の納付期限を考慮した計画が求められます。

不動産の査定を依頼する

売却を決めたら、不動産の市場価値を査定してもらうことが次のステップとなります。

不動産会社に査定を依頼することで、空き家やその土地が市場でどの程度の価値を持つかを把握することができます。

この際、複数の不動産会社に査定を依頼することで、より客観的で信頼性の高い評価を得ることが可能です。

不動産の価値は、立地条件、周辺の施設やインフラの充実度、また最近の取引事例などによって変わるため、これらの要素を総合的に考慮する必要があります。

査定の結果をもとに売却価格を設定する際には、相場を意識しつつ、適切な価格設定を行うことがポイントです。

価格を高く設定しすぎると売れ残る可能性があり、一方で安すぎると資産を無駄にすることになります。

市場の動向や周辺の売却事例を参考にしながら、妥当な価格を決定しましょう。

空き家を高く売却するポイントとは

空き家の売却を進める際には、物件の魅力を最大限に引き出すことが重要です。

掃除は欠かさない。リフォームも選択肢に

家の中を清掃し、不要なものを整理することで、買い手にとって魅力的な印象を与えることができます。

また、内覧時には部屋を明るく保つようにする、家具を適度に配置して生活感を演出するなどの工夫が効果的です。

さらに、庭や外観の手入れも欠かせません。

雑草が生い茂っていたり、外壁が汚れていると、物件全体の印象が悪くなるため、可能であれば修繕やリフォームを検討するのも良いでしょう。

特にリフォームの場合、売却価格を大幅に引き上げる可能性があるため、どの部分をどの程度直すべきかを不動産会社やリフォーム業者と相談することが大切です。

相続空き家の譲渡所得の特例の活用

売却時の注意点として、空き家特有の問題も考慮する必要があります。

例えば、建物が古い場合、耐震基準を満たしていないことがあります。

この場合、買い手が住宅ローンを利用しにくくなるため、耐震補強工事を求められることもあります。

また、相続で得た空き家を売却する場合、一定の条件を満たすと「相続空き家の譲渡所得の特例」が適用され、税負担が軽減される場合があります。

これには、売却前に家屋を解体して土地のみで売却する場合や、耐震基準を満たすように改修して売却する場合などにも利用できます。

この特例を活用するためには条件があるため、税理士や不動産会社に相談しながら進めることをお勧めします。