ADHDに見られる多動性
多動性は、ADHDによく現れる症状のひとつです。多動性の傾向は、学校で授業を受けている時でも、いつも落ち着きがなく、すぐに席を立ってしまうなどが現れてきます。
さらに、やっと席に座れたとしても、手足を使って何かしらいじってしまうため、授業の内容が全く身に入らないこともあるようです。いずれも、先生が何度も注意しているのにも関わらず、同じような行動をとってしまうので、ADHDは一緒に授業を受けている子にも影響してしまうかもしれません。
ADHDの多動性は、2つに分けて考えられており、移動性多動と非移動性多動があります。移動性多動は、すぐに席を立ってしまうような症状と言え、非移動性多動は、席に着いたとしても手足をずっと動かしてしまう症状と言えます。
その子がADHDだということが分からなければ、先生も手を焼いてしまうため、問題行動を起こす子としてのイメージが強くなってしまうのです。教室の中だけで動き回っていればまだ良いのですが、ひどい場合はすぐに教室を出て行ってしまうこともあるので、ADHDは深刻な障害と言えます。
そして、「お口の多動」という症状もADHDのひとつです。これは、教室を動き回ってしまう症状とは違い、しゃべり続けてしまう多動とされています。このおしゃべりは、ずっと続くもので休み時間だけにとどまらず、授業が始まってもしゃべり続けてしまう症状です。
このように、ADHDは、自制することが困難な障害と言えますが、子供によっては成長過程で改善することもあります。また、移動性と多動性の症状が入れ替わることもあるので、子供の様子をよく見ておくことが大切です。