
- 【妊娠初期】奈良県で妊娠がわかったらすぐに必要な手続き
- 【妊娠中期~後期】奈良県で出産に備えて行う手続き
- 【出産直後】奈良県で産まれたらすぐに必要な手続き
- 【出産後】生活が少し落ち着いてから行う手続き
- 【人によって必要になる手続き一覧】
- 【どこに相談すべきか?窓口ごとの手続き早見表】
- 【チェックリスト】妊娠~出産後の手続きスケジュール表
- 心が折れそうなときに読んでほしいこと
- よくある質問(FAQ)
- 奈良県の妊娠から出産までにもらえるお金まとめ|手当・助成金・補助金をわかりやすく解説
- 奈良県の母子家庭の手当てと補助金
- 奈良県で注文住宅を建てるには 家づくりの価格や費用の相場とおすすめメーカー
- 奈良県のおすすめの住宅展示場とモデルハウス|初めて行く人の安心ガイド
はじめに|不安な時期だからこそ、手続きを「見える化」しよう

妊娠や出産というのは心身ともに大きく変わる時期
妊娠が判明すると、嬉しさと同時にしっかりせねばという気持ちを感じる人も奈良県においても少なくないのではないでしょうか。
つわりやコンディションの変動、これからの生活のこと。それだけでもすでに大きな出来事なのに、複数の役所の手続きや勤務先での対応が発生します。
「いま現在、何をすれば良いか分からない」と感じた瞬間こそ、情報を整理することが助けになります。
本ページでは、妊娠期から出産期まで、さらに出産後に行うべき奈良県における主な手続きを流れに沿ってわかりやすく案内していきます。
知らずにいることで損をしないために
妊娠や出産に関する手続きの中に、申請期限が定められているものや申請を行わないと受け取れない支援金などが奈良県においても少なくありません。
知らないままだと、数万円から数十万円の損を被るケースも少なくありません。
本記事では、申請するタイミング、提出書類、問い合わせ先などもあわせて紹介しつつ、妊娠や出産で忙しい時期に「何を」「いつ」しておくべきかが見えるようにまとめています。
必要な手続きの「いつ・どこで・なにを」をまとめます
必要となる手続きは、住んでいる地域や勤務先の制度により違いがある場合もありますが、基本の手順は全国どこでも同じです。
当ページを読み進めると、妊娠がわかったときから、出産後に落ち着くまでに押さえておきたい基本的な手続きが確認できるようになります。
【妊娠初期】奈良県で妊娠と診断されたらすぐに必要な手続き

妊娠届の提出と母子健康手帳の交付
妊娠が判明したら、最初に行うべき手続きは奈良県でも妊娠届の提出と母子健康手帳の交付です。
産婦人科で妊娠が明確になった時点で妊娠届出書が発行されますので、その書類を持って役所へ提出します。
この手続きを済ませると、母子健康手帳(母子手帳)が発行され、以後の妊婦健診や出産、育児の記録が母子健康手帳にまとめられていきます。
母子手帳の交付は妊娠週数にかかわらず、できるだけ早めに済ませておくことが大切です。
お住まいの地域によっては、母子手帳の受け取りと同時に妊婦健康診査受診票(補助券)がもらえるので、お金の負担も軽減されます。
妊婦健診の助成制度の申請(地域によって異なる)
妊婦健診は公的医療保険が対象外のため、基本的には自己負担となります。
そのため、ほとんどの自治体では妊婦健康診査受診票(補助券)という形式で健診費用を助成しています。
母子健康手帳を受け取るときに一緒に渡されることが多いですが、地域によって申し込みの方法や交付時期が異なる場合があるため、窓口の案内をしっかり確認しましょう。
妊婦健診の費用補助を活用するには、受診票に記載されている提携医療機関で診察を受けることが条件になる場合もあります。
あらかじめ通院先が連携医療機関かどうかを確認しておくと不安が軽減されます。
職場への妊娠報告と働く環境の調整
働いている方にとって、妊娠報告のタイミングは悩ましいものですが、妊娠中の支援制度を利用するには勤務先への申告が必要不可欠です。
具体的には、
- 妊婦健診のための時間調整
- 通勤緩和措置
- 重労働の軽減
- 産休のスケジュール調整
など、会社との調整によって得られる配慮は多岐にわたります。
上長や人事担当者と相談する際には、医師の診断書が用意されていれば円滑に配慮を受けられることもあります。
出産予定日と出産する病院の検討
妊娠届を提出したあと、お産に向けて前もって準備したいのが出産場所の決定になります。
特に分娩予約が必要な医療施設や評判の良い産院は、奈良県においても妊娠初期に満床になるケースも。
- 家からのアクセス
- 無痛分娩ができるかどうか
- 個室かどうか
- 面会・付き添いの条件
などを比較しながら条件に合う病院を探しましょう。
【妊娠中期〜後期】奈良県で出産の準備として行う手続き

里帰り出産を予定している場合の出産施設との連絡
出産を地元で行う、いわゆる里帰り出産を望むときは、予定している病院との早めの連絡が求められます。
里帰り出産は人気の病院に予約が集中することもあるため、妊娠16週〜20週あたりまでに予約を済ませるのが奈良県においても通例です。
病院によっては「30週以降に一度診察を受けること」などの条件を提示している場合もあります。
通院中の医師と紹介状を通じた連携が発生することもあるので、日程には余裕をもって行動しましょう。
出産育児一時金の申請(健康保険)
出産時の費用負担を軽減するために支給される制度が出産育児一時金になります。
奈良県でも健康保険加入者であれば、通常は42万円(産科医療補償制度に加入している場合)が支給されます。
通常は直接支払制度を活用することで、出産施設が保険者(健康保険組合など)から直接費用を受け取り自己負担が軽減される仕組みになっています。
制度を適用するには事前の同意書提出が必須となるので、妊娠中期〜後期には準備を整えておきましょう。
直接支払制度を使わないケースや出産施設が非対応の場合は、出産後にレシートや請求書を提出して申請手続きが必要となります。
出産手当金の準備(会社員向け)
働いている会社で健康保険に加入している人(被保険者)には、産前・産後の休業期間について出産手当金が給付されます。
該当するのは出産予定日の42日前から産後56日が経過するまでの間で仕事を休んでいる期間です。
もらえる金額は賃金の3分の2程度が目安となります。
会社を通して申請するケースが多いため、事前に人事部や総務部に相談して申請手続きの予定を把握しておくとよいでしょう。
育児休業給付金と混同されやすいですが、出産手当金は健康保険から、育児休業給付金は雇用保険から給付されるという点で異なります。
陣痛タクシーや産後ケアの予約・申し込み
妊娠後期になったら、実際の出産に備えた準備も求められます。
特に都市部では陣痛タクシーの登録が人気を集めています。
このサービスは、通っている病院を事前に登録することで陣痛時に最優先でタクシーを手配してくれる仕組みになります。
妊娠しているあいだに登録申請が求められるため、妊娠34週前後には手続きを済ませておきましょう。
あわせて、出産後のからだと心の回復をサポートする産後ケア事業も多くの地域で充実してきています。
助産師の訪問サポートやショートステイ(宿泊型)のサービスといった支援があり、出産前からの申し込みが可能なこともあります。
事前面談や書類の提出が必要な場合もあるため、妊娠中期から後期までにチェック・申し込みをしておくと安心です。
【出産直後】奈良県で出産したらすぐにすべき手続き

出生届の提出(出生日から14日以内)
赤ちゃんが誕生したら、最初に行うべき欠かせない届出が出生届です。
この手続きは、生まれた子を法律上の戸籍に登録するための届け出で、奈良県でも出生日を含めて14日以内に出さなければなりません。
届出先は、以下のいずれかです:
- 出生地の市区町村役所
- 本籍地の市区町村役所
- 申請者の住んでいる地域の役所
申請には、
- 出生届書 (医師または助産師の記入欄あり)
- 母子健康手帳
- 届出人の印鑑
が必要になります。
出生届を出すことで赤ちゃんの戸籍が作成され住民基本台帳にも記載されます。
これがその後の申請(健康保険や医療助成、児童手当など)の最初のステップとなるため、優先して行いましょう。
出生届は父母どちらでも提出できますが原則として父母のどちらかが提出者です。
母体の事情で役所に行けない場合は、代理提出も可能ですがその場合でも署名・押印は必要です。
児童手当の申請
出生届と一緒に行いたいのが児童手当の申請になります。
これは、0歳から中学校卒業(15歳を迎えた最初の3月末)までの子どもを対象に毎月1万円から1万5千円が支給される制度です。
届け出先は、自治体の子育て関連窓口。
必要な書類は以下の通りです:
- 申請者(通常は父または母)のマイナンバー
- 印鑑
- 通帳またはキャッシュカード
- 健康保険証の写し(勤務先によって必要)
- 所得の証明書(免除となる場合あり)
出生届の手続きと一緒に申請できるケースが多く、同時に済ませるほうがスムーズです。
注意点として、手続きが遅れると奈良県においても手続きが間に合わなかった月の分は支給対象外になるため、早めの申請を行いましょう。
健康保険への加入申請(新生児の分)
新生児が誕生したら、奈良県においても必ず健康保険への加入手続きが必要です。
健康保険の手続きは親の扶養に入れる方法で行うケースが多く、保険加入者である親の勤務先経由で申し込みます。
勤務先が社会保険の場合:
- 健康保険証の交付申請
- 出生届けのコピー
- 戸籍謄本や住民票(必要に応じて)
国民健康保険の場合:
- 自治体窓口での保険加入手続き
- 戸籍・住民票の提出も必要
保険加入手続きが済むと、子どもの健康保険証がもらえます
この保険証がないと、乳幼児医療証の発行や予防接種費用の補助申請もできないため、早めに手続きしておきましょう。
乳幼児医療費助成制度の申請
大半の自治体では、赤ちゃんの医療費を補助する乳幼児医療費助成制度が整備されています。
対象年齢や内容や条件は地域によって異なりますが、医療費の自己負担なしまたは少額の負担となっている場合がほとんどです。
制度を利用するには以下のものが求められます:
- 赤ちゃんの健康保険証
- 乳幼児医療費助成申請書
- 印鑑(署名で可な場合も)
- 母子手帳(必要な地域もあり)
申請後に受け取れる医療証は病院・薬局などで健康保険証と同時に出すことで助成が適用されます
保険証が手元にないと制度を利用できないので手続きの順番に注意です。
赤ちゃんの名前決定と戸籍への登録
出生届けを出すときには、子どもの名前を記入します。
出生届提出時に氏名が決まっていないと届出ができませんので命名は早めに行いましょう。
注意点:
- 使用できる漢字は限られている(人名用漢字・常用漢字)
- 読み仮名の記入も必要
- 一度登録した氏名は変更しづらい
命名が完了し、戸籍情報に登録されることで正式な法的な「個人」として認定され、住民票の作成やいろいろな公的手続きが可能になります。
【出産後】生活が少し落ち着いてから行う手続き

育休と育児休業給付金の手続き(職場・ハローワーク)
奈良県で産後に取得できる制度のひとつが育児休業制度です。
この制度は、一般的には子どもが1歳の誕生日まで仕事を休んで育児に向き合える仕組みで、非正規社員を含めた一定の基準を満たす方も適用されます。
育休中には雇用保険制度より育児休業給付金が支給されるため、金銭面でも助かります。
申請の流れ:
- まず、職場に育休取得の意向を伝える(出産前から伝えておくとスムーズ)
- 職場が所轄のハローワークに育児休業給付金の申請を行う
- 手当の支給は2か月ごとに指定の口座へ入金される
もらえる額は、育休スタート後半年間は賃金の67%、それ以降は給与の半額が支給されます。
育休に入る前に忘れずに申請することが重要で、申請が遅れると給付が受けられないこともあるので注意。
産後ケア事業の活用(自治体によって内容が異なる)
産後、身体的な回復や子育ての疲れ、心の不調を感じることはよくあることです。
そうした場面で頼れるのが産後ケア制度になります。
これは多くの地域で展開されている制度で、
- 助産師・看護師による自宅訪問支援
- 宿泊型のケア施設利用(ショートステイ)
- デイサービス形式での子育てケア
など、ニーズに応じたサポートを受けることができます。
申し込みが必要なことが多く、料金の一部が助成されるという特徴があります。
対象範囲や手続き方法は地域によって違うため、余裕をもって地域の母子保健窓口に問い合わせておきましょう。
子供の予防接種スケジュールの確認と予約
赤ちゃんの出産後は、予防接種のスケジュール管理がとても大事になります。
無料で受けられる接種(公費で受けられるもの)は、奈良県でも生後2ヶ月から始まる場合もあり接種のタイミングを逃すと抵抗力がつくまでにリスクが生じることもあります。
【代表的な予防接種(定期)】
- ヒブ(インフルエンザ菌b型)
- 小児用肺炎球菌
- B型肝炎
- ロタウイルス
- 四種混合(ジフテリア・百日せき・破傷風・ポリオ)
- BCG(結核)
母子健康手帳に予防接種スケジュールが記載されていることも多くできるだけ早く病院の予約を取ることが必要です。
任意接種(自己負担)もありますが、地域によっては補助が出る場合もあるため、支援が受けられるかどうかを調べましょう。
保育園や認可外保育施設に関する情報収集・エントリー
復職や育児の準備を検討している方は、できるだけ早く保育園の申込みスケジュールを確認しておくことが大切です。
特に都市部では、第一希望の園に入れない待機児童の課題が深刻な地域もあります。
出産の前後の心にゆとりのある時期に以下の対応を準備しておくと安心です。
準備すべきこと:
- 役所の保育担当で配布される保育所等利用案内の受け取り
- 募集のスケジュールと締切日のチェック
- 提出書類(就労証明書など)の用意
- 施設見学と相談(可能な範囲で)
奈良県では認可外保育施設や一時保育の活用も考慮して候補にしておくと柔軟な働き方や子育て負担の軽減になります。
【状況によって必要になる手続き一覧】

出産時の一般的な手続きは同じですが、家族の条件によって新たに必要な申請があります。
ここでは、奈良県でも条件に合う方のみが対応が必要な手続きについてポイントを説明します。
夫または妻が外国人の場合:在留資格・出生届の翻訳など
結婚相手やパートナーが日本国籍でない場合、標準の届出に加えて、出入国在留管理局や在日大使館への届出が必要となることもあります。
必要となる可能性がある主な項目:
- 赤ちゃんを日本に在留させるための在留資格取得許可申請
- 出身国への出生届け出(大使館で手続き)
- 出生届の翻訳書類
- パスポートの発行申請(新生児分)
日本において生まれた赤ちゃんが二重の国籍となる可能性があるため、各国の国籍法を確認し、先々の手続きも見越すことが重要となります。
転居・引越しを予定している場合:事前の手続きと住所の変更
妊娠中や出産の前後に引越しを予定している方は引っ越すタイミング次第で手続きが複雑になる可能性があります。
たとえば:
- 母子手帳や妊婦健診チケットは、転居先の自治体によっては再手続きが必要になる
- 出産育児一時金や児童手当は、以前の住所地での処理が必要になる場合あり
- 乳幼児医療証や保育施設の申し込みも、引っ越し後に再手続きが必要
出産してすぐの引っ越しは事務処理が多くなるので、できれば出産前に引越しを済ませる、もしくは出産後しばらくは引越しを控えるよう調整できると安心です。
母子家庭の場合:児童扶養手当と支援制度を活用
夫または妻がいない場合や出産後に離婚または死別した場合は、奈良県でもひとり親家庭向けの支援制度が使えます。
主な制度:
- 児童扶養手当
- ひとり親家庭医療費助成
- 住宅手当や保育料の助成
- 就労支援(職業訓練・再就職サポート)
児童扶養手当は、奈良県でも支給されており、最大月額4万円超の支給が可能(所得状況による)となっており、生活費にとって大きな支えとなります。
手続きには戸籍謄本や所得証明などが必要となることから、出生届の提出後、できるだけ早めに自治体の窓口に確認しておくのがおすすめです。
出産費用が足りないとき:出産費用貸付制度など
費用面で出産費用の支払いが難しい場合、出産費貸付制度の利用が可能です。
これは健康保険に入っている人に対し、出産育児一時金の前払いという形で出産費を貸してくれる制度です。
【出産費貸付制度の例(協会けんぽ)】
- 限度額:42万円まで
- 利子ゼロ
- 出産前に申請が必要
- 借りたお金は出産後の一時金と相殺
地域によっては母子生活支援施設や産後ショートステイの無料利用、一時的な生活資金の貸付制度も利用できます。
「お金がなくて出産できないかもしれない」と心配になったときは、絶対にひとりで抱え込まずに役所の福祉課へ相談を。
支援の方法は想像以上に存在し、相談することで解決することも多いです。
【どこに相談すべき?窓口ごとの手続き早見表】

出産・妊娠関連の手続きについては、複数の窓口に別々に申請が必要ので、わかりづらいです。
ここでは、主要な申請を行う場所ごとにまとめました。
「どのタイミングで、どの機関へ申請すればよいのか」が直感的にわかるようにまとめています。
市区町村窓口で行う主な手続き
妊娠届の提出から、出産後の手続き一式まで、役所は多くの申請が必要な窓口です。
| 手続き内容 | タイミング | 備考 |
|---|---|---|
| 妊娠届および母子健康手帳の交付 | 妊娠が分かり次第 | 妊婦健診の補助券(妊婦健診費用)も同時にもらえる場合が多い |
| 児童手当の申請 | 出生後すぐ | 出生届と同時に行うと手間が省ける |
| 出生届の提出 | 出生から14日以内 | 戸籍登録には必須 |
| 乳児の住民票登録 | 出生届のあと自動で反映 | 申請は不要 |
| 乳幼児医療費助成の申請 | 健康保険証発行後 | 医療証の発行申請には保険証が必須 |
| ひとり親家庭支援の申請と児童扶養手当等の申請 | 必要な場合のみ | 福祉窓口や子育て支援課が窓口 |
| 保育園利用申込 | 出産後〜早期 | 必要書類の用意に手間がかかるため早めが無難 |
各種手続きの担当部署が違う可能性もあるので、事前に電話や公式HPで把握しておくと良いです。
健康保険組合で行う主な手続き(または勤務先経由)
健康保険に関する対応は、会社員であれば職場経由で申請することが多く、国民健康保険加入者は直接役所で手続きします。
| 手続き内容 | タイミング | 備考 |
|---|---|---|
| 出産育児一時金の申請 | 妊娠判明後〜産後すぐ | 医療機関との直接支払い制度利用が一般的 |
| 出産手当金の申請 | 産後(勤務先を通じて) | 健康保険組合→職場経由→本人への流れが一般的 |
| 赤ちゃんの健康保険証申請 | なるべく早く | 健康保険証なしでは医療費助成などが利用できない |
申請に必要な書類は職場でまとめて教えてくれるケースが多いため、職場の総務部と早い段階で相談することが大切になります。
ハローワークで行う主な手続き(雇用保険に関する申請)
雇用保険に加入している方は、育児休業給付金の申請をハローワークで行います。
この手続きは勤務先が代行してくれる場合もありますが、申請後はハローワークで審査・給付されます。
| 手続き内容 | タイミング | 備考 |
|---|---|---|
| 育児休業給付金の申請 | 出産後〜育休開始前 | 出産手当金と別物と認識すること |
| 育児休業期間中の継続給付申請 | 2ヶ月に1回ずつ | 企業側が申請を代行することが多い |
育児休業給付金は提出が遅れるともらえなくなるため、提出時期の把握が重要です。
医療機関で受け取るべき申請書類や準備
妊娠中や出産時に通った医療施設でも、必要な書類の発行や申請補助が実施されます。
| 内容 | タイミング | 備考 |
|---|---|---|
| 出生証明書の発行 | 出産してすぐ | 出生届の提出に必須、退院時に手渡されることが多い |
| 出産育児一時金の申請書(医療機関の記入欄) | 妊娠後半〜産後すぐ | 直接支払制度を使う場合は必要 |
| 出産手当金申請用の医師の記入欄 | 産後 | 書類には医師の署名が必要な場合あり |
| 予防接種スケジュールの説明 | 退院する前または一か月検診時 | 地域により案内方法が異なる |
提出・申請書類には医師署名欄が必要なことが多く、退院前に依頼しておくと安心です。
【チェックリスト】妊娠〜出産後の手続きスケジュール表

「何を」「いつ」すればいいのかが把握しにくいといった声は奈良県でもよく耳にします。
このチェックリストでは妊娠期から出産後までの所定の期間中に必要な行うべき手続きを時期ごとに確認できるようにしています。
ご自身の事情に応じて使いやすく変更してください。
【妊娠初期(妊娠〜12週)】
| 手続き内容 | チェック欄 |
|---|---|
| 病院で妊娠の診断を受ける | □ |
| 市区町村へ妊娠の届出をする | □ |
| 母子健康手帳を受け取る | □ |
| 妊婦健康診査受診票(補助券)を確認 | □ |
| 職場に妊娠を報告(必要に応じて) | □ |
| 出産する病院を決めて予約 | □ |
【妊娠中期〜後期(13週〜)】
| 手続き内容 | チェック欄 |
|---|---|
| 出産育児一時金の直接支払制度を確認する・同意書の提出 | □ |
| 出産手当金の申請手続きの準備(職場・医師による署名など) | □ |
| 里帰り出産を予定しているなら転院手続き・紹介状の取得 | □ |
| 陣痛時のタクシーなど出産時の交通手段を手配 | □ |
| 産後ケアの事前申込(地域によって必要) | □ |
| 育休・育児休業給付金の書類の準備 | □ |
【出産直後(〜出生日から14日以内)】
| 手続き内容 | チェック欄 |
|---|---|
| 出生届の提出(14日以内に) | □ |
| 健康保険証の申請(赤ちゃんの分) | □ |
| 児童手当の手続き | □ |
| 乳幼児医療助成の手続き | □ |
| 出産手当金・出産育児一時金の書類提出完了 | □ |
| 赤ちゃんの名前を決める・戸籍に反映 | □ |
【出産後1ヶ月〜】
| 手続き内容 | チェック欄 |
|---|---|
| 育児休暇の開始(育児休業給付金支給開始) | □ |
| 出産後サポートの利用(希望者のみ) | □ |
| 赤ちゃんの予防接種スケジュール確認・予約 | □ |
| 保育園利用申込(必要な人のみ) | □ |
| 住民票やマイナンバー関連の確認 | □ |
このチェックリストはあくまで一般的なスケジュールですが、「自分に必要な手続きだけを抜き出して確認する」といった使い方もできます。
とくに期限があるもの(児童手当や予防接種などのように)についてはできるだけ早く取り組みましょう。
心が折れそうなときに読んでほしいこと

「手続きが多い」と思ってしまったとき
妊娠や出産に必要な手続きは、処理する件数も多くて、期限もバラバラ。
体調の変化と付き合いながら子どものお世話と同時進行で行うのは、楽なことではありません。
「こんな量を自分だけで何とかしないといけないの?」と、気づけば涙があふれそうになる日もあるかもしれません。
そういうときは、すべてをすぐに完了しなくていいということを心に留めてください。
期限が早いものから、優先順位を決めて一歩ずつ進めるだけでも何も問題ありません。
「ちゃんとできているか不安」と思ったとき
必要な書類や制度内容は、聞きなれない用語が多くて理解しにくいこともあります。
「この手続きでいいのかな」「入力ミスないかな」と戸惑うこともあるでしょう。
それでも、心配ありません。
奈良県の役所の担当部署や医療機関の人たちは、あなたをサポートすることが目的で待機しています。
気になることは安心して聞いてください。
「こんな初歩的なこと言っても大丈夫かな」と思ってためらう必要はありません。
すべて完璧じゃなくても大丈夫。頼れるものには頼って
赤ちゃんの世話も手続きも、「完璧にしなきゃ」と気にすればするほど、気持ちがつらくなります。
でも、誰かの手を借りることは、弱さではなく、良い決断です。
家族やパートナー、実家の親、近所の知人、地域の支援スタッフ、助産師や保健師、そしてこのサイトのような情報源も、あなたを支えるために存在します。
「背負いすぎない子育て」「疲れたらちょっと休む」でいいです。
まずは、あなたと赤ちゃんがこころ静かに暮らせることをいちばん大切に。
よくある質問(FAQ)

Q.妊娠届はどこへ提出すればよいですか?
A.妊娠届はお住まいの市区町村の役所(保健所・保健センターなど)に提出します。
病院で妊娠が確認された後、発行される証明書を提出時に持って行きましょう。
Q.出生届は父でも提出できますか?
A.はい、出生届は父親・母親のどちらでも提出してOKになります。
ただ、用紙の届出人記入欄に署名が必要なので、前もって母親の署名をもらっておきましょう。
Q.児童手当の申請はいつまでにすればいいですか?
A.原則として出生の翌日から15日間の間に手続きする必要があります。
遅れてしまうと遡っての支給ができないことがあります。
Q.乳児の健康保険証はどうやって取得できますか?
A.勤務先を経由して申請するか、自営業などで国民健康保険に加入している場合は市役所などで申請します。
出生届提出後に、戸籍の写しや住民票が必要になることが多いです。
Q.手続きに行けない状況ではどうしたらいいですか?
A.ほとんどの手続きは代理人を通じた申請や郵送で済ませることが可能です。
事前に各窓口に問い合わせてやり方を確認しておきましょう。













