品川区で個人事業主から法人化する方法をやさしく解説 費用から税理士選びまで

個人事業主が法人化するということは、事業の成長に伴う重要な決心になります。

法人化することで節税効果、外からの信用性が高まる等といった長所の一方で、申請手続き、コストもでてきます。

適正なタイミングでの法人化を進めるためには、品川区でも売上の状況を見極めつつ、前もって詳細な計画が不可欠になります。

品川区で法人化していく売上高とタイミング

個人事業主が法人化していく際の基準となるのが売上高になります。

しかし、単に売上高だけで答えを出さずに、これからの成長予想や利益も考慮します。

品川区でも、一般的には事業の利益が一年で600万円以上の時に法人化を考え始めるのが良いとされています。

理由となるのは、個人事業主としての所得税率が法人税率よりも上回るためです。

所得税というのは累進課税制度が適用され、所得が増えるにつれて税率も高くなってきます。

その一方で、法人税率については一定で、利益が多くなるにつれて法人化のための節税効果が高まります。

品川区で法人化することのメリット

法人化で次のようなメリットを得られます。

節税効果

法人化することにより給与所得控除や役員報酬の活用、経費になる項目が多くなる、法人税率の適用等の節税が可能です。

加えて、法人税は品川区でも事業の赤字について次年度以降に最大10年間繰り越せるため、将来的な税負担軽減にもつながってきます。

信用力の向上

法人化によって、金融機関や取引先からの信用性が向上します。

品川区でも企業の融資や契約の折衝がやりやすくなって、大きな契約や資金繰りが順調に進められます。

事業承継がやりやすくなる

法人化することにより、事業を譲る際に会社の株式を譲る形で行えるので事業承継がスムーズに進みます。

社会保険への加入

法人は、役員についても社会保険に加入することが義務になっています。

これによって個人事業主のときの国民健康保険より、多くのメリットを得ることができます。

品川区での法人化の流れと手続きとは

法人化というのは下のように行います。

事前準備

まず、事業計画を再確認します。

会社の商号と事業の内容、と出資者や役員等を明確にします。

定款の作成

定款というのは会社の基本情報を書いた文書になります。

社名（商号）、事業目的や資本金と本店所在地、等を記します。

品川区でも定款は紙にて作ることもできますが、電子定款を使用すると印紙税の4万円が不要になって節約できます。

資本金の払い込み

発起人の口座に資本金を入れて、銀行等の明細書または通帳のコピーを持っておきます。

会社設立の登記申請

法務局に法人設立登記申請をします。

この際に、次の書類が必要です。

  • 定款
  • 登記申請書
  • 設立時取締役の就任承諾書
  • 資本金の払込証明書
  • 印鑑届出書
  • 登録免許税（約15万円）

税務署や自治体への届出

法人設立の後、税務署へ「法人設立届出書」を届ける必要があります。

加えて、都道府県税事務所や市区町村役場においても法人設立届出書を提出します。

こうすることによって、法人事業税と住民税についての課税対象とされます。

届出をせずにいると罰則が科されるため注意しなくてはなりません。

個人事業の廃業手続き

法人化にあたって、個人事業主としての事業をやめる申請することが必要です。

廃業手続きは下の段取りでします。

廃業届を提出する

税務署あてに個人事業の開業・廃業等届出書の提出を行います。

廃業した日などを記入して、法人化した旨を申請します。

青色申告承認申請書の取下げ

青色申告だったときは、青色申告承認申請書の取り下げを行います。

法人としても青色申告をするをしていくためには「青色申告承認申請書」を提出します。

事業開始等申告書の廃業届

品川区の地方自治体にも、廃業する届けを出しておきます。

品川区で会社の法人登記の後にする手続きとは

法人登記の後、日本年金機構に「健康保険・厚生年金保険新規適用届」を提出しなければなりません。

社員を雇うときは雇用保険や労災保険に入る申請手続きを労働基準監督署やハローワーク(公共職業安定所)を進めていきます。

法人のための銀行口座の開設も、法人としては重要な手続きです。

口座作成には、法人印鑑証明書や登記簿謄本や会社の実印、定款等を準備します。

品川区での法人化のためにかかる費用

法人化の手続きには費用がかかってきます。主な内容を挙げておきます。

  • 定款の作成費用（電子定款の場合は約5万円〜）
  • 登録免許税（15万円）
  • 印鑑作成費用（数千円〜1万円）

品川区で法人化するにはおおよそ20万〜30万円くらいの費用が必要です。

品川区でも法人化には税理士を先に頼んでおくと助けになります

法人化には品川区でも税理士に先に依頼しておくと煩雑な手続きについても心強いです。

税理士がサポートしてくれると法人化することによる節税試算や資本金額の適切な設定、定款を策定する際のアドバイスをくれます。

当然ながら、経理業務もしてくれますし、税務調査のリスク管理や、資金繰りのアドバイスもしてくれます。

税理士の存在により、品川区での法人化についての手続きももれなく進められます。