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ISO取得の流れを7ステップで解説|担当者が最初にやるべきこととは?

ISO取得の流れを7ステップで解説|担当者が最初にやるべきこととは?

ISO取得の流れを知る前に|担当者がまず理解すべき全体像

「ISOを取得することになったので、担当をお願いします。」

ある日突然そう言われて、戸惑っていませんか。

  • 何から始めればいいのか分からない
  • 専門用語が多くて難しそう
  • 失敗したらどうしようと不安

ISO取得は決して簡単なプロジェクトではありません。

しかし、流れを正しく理解すれば、必要以上に怖がる必要はありません。

本記事では、ISO取得の流れを7ステップで体系的に整理し、初めて担当になった方でも迷わないように丁寧に解説します。

ISO取得は「書類づくり」ではない

まず最初にお伝えしたいのは、ISO取得は単なるマニュアル作成ではないということです。

「分厚い書類を作ることがISO」

「テンプレートを埋めれば認証が取れる」

そのように思われがちですが、本質は違います。

ISOとは、会社の業務を“仕組み”として整える活動です。

例えば、

  • 業務手順が人によって違う
  • トラブルが起きても再発防止が徹底されない
  • 責任の所在が曖昧

こうした状態を改善し、再現性のある仕組みにする。

それがISO取得の目的です。

書類はその結果として生まれるものにすぎません。

ISO取得は3つのフェーズに分かれる

ISO取得の流れは、大きく3つのフェーズに分かれます。

フェーズ 概要
準備フェーズ 目的設定・範囲決定・体制構築などの土台づくり
構築フェーズ 仕組みの整備・文書化・運用開始
審査フェーズ 審査機関による確認・是正対応・認証取得

この全体像を知らないまま進めると、「今どこにいるのか」が分からなくなります。

まずは地図を持つこと。

それが成功の第一歩です。

担当者が最初にやるべきことは「社内の温度確認」

実は、最初にやるべきことはマニュアル作成ではありません。

経営層が本気でISOを取得したいと思っているかを確認することです。

ISOはトップの関与が必須です。

担当者だけが頑張っても、社内が動かなければ前に進みません。

確認すべきポイントは次の通りです。

  • なぜISOを取得するのか
  • どの程度本気なのか
  • 人員や時間の確保はできるのか

ここが曖昧なまま始めると、途中で頓挫する可能性が高くなります。

ISO取得の流れ【7ステップ全体図】

ここからは、ISO取得の流れを7ステップで整理します。

ISO取得の7ステップ

  1. 取得目的を明確にする
  2. 適用範囲(スコープ)を決める
  3. 推進体制を構築する
  4. 現状把握(ギャップ分析)を行う
  5. 仕組みを構築・文書化する
  6. 運用を開始し定着させる
  7. 審査を受け認証を取得する

一つずつ、順番に進めていきます。

ステップ1:取得目的を明確にする

なぜISOを取得するのかを言語化する

ISO取得のスタートは「目的の明確化」です。

例えば、

  • 取引先から要求された
  • 入札条件を満たすため
  • 社内の業務改善をしたい
  • 対外的な信頼を高めたい

理由は企業によって異なります。

しかし、ここで重要なのは、目的を文章として明確に言語化することです。

「なんとなく必要だから」では、現場は動きません。

目的が明確になると、次のような効果があります。

  • 社内説明がしやすくなる
  • 反発を減らせる
  • 判断基準がぶれなくなる

目的が曖昧だと失敗する理由

目的が曖昧なまま進めると、次のような問題が起きます。

  • とりあえず書類だけ作る
  • 現場が協力しない
  • 取得後に形骸化する

ISOは取得がゴールではありません

取得後に活用できなければ、時間と労力が無駄になります。

だからこそ、最初の目的設定が重要です。

ステップ2:適用範囲(スコープ)を決める

会社全体か一部門か

次に決めるのが「スコープ」です。

スコープとは、ISOを適用する範囲のことです。

  • 本社のみ
  • 特定の工場のみ
  • 特定の事業部のみ
  • 全社

スコープによって、プロジェクトの規模は大きく変わります。

スコープ設定が流れを左右する理由

スコープは単なる形式的な設定ではありません。

プロジェクトの難易度を大きく左右する重要事項です。

広く設定すれば負担は増えます。

狭すぎれば意味が薄れます。

担当者としては、理想と現実のバランスを見極める必要があります。

ここで無理をすると、後工程が苦しくなります。

ステップ3:推進体制を構築する

ISO取得はチームで進めるもの

ISO取得は、一人でできるものではありません。

必ずチームで進めるプロジェクトです。

最低限必要なのは、

  • 責任者(トップマネジメント)
  • ISO事務局
  • 各部門の代表者

担当者がすべてを抱え込むと、必ず疲弊します。

責任者・事務局・各部門の役割

それぞれの役割は明確にしておく必要があります。

  • 責任者:方針決定と最終承認
  • 事務局:全体管理と調整
  • 各部門:実務反映と改善

役割分担が曖昧だと、責任の押し付け合いが起こります。

外部コンサルを使うかどうかの判断軸

ISO取得では、外部コンサルを活用する企業もあります。

判断軸は、

  • 社内にノウハウがあるか
  • 時間を確保できるか
  • スピードを優先するか

です。

ステップ4:現状把握(ギャップ分析)を行う

今の業務とISOの要求事項の差を知る

ステップ1〜3で「目的」「範囲」「体制」という土台が整ったら、次は現状把握です。

ここでやることはシンプルで、今の業務が、ISOの考え方と比べてどこが足りていて、どこが不足しているかを確認します。

ISOに詳しくない方ほど、「要求事項に全部合わせないといけない」と身構えがちです。

ですが、最初から完璧を目指す必要はありません。

まずは現状を見える化し、どこから手を付ければよいかを整理することが大切です。

ギャップ分析で確認する主な視点は、次のようなものです。

ギャップ分析で見るポイント

  • 手順が文書化されているか(担当者の頭の中だけになっていないか)
  • 記録が残っているか(あとから説明できる状態か)
  • 問題が起きたときに原因分析と再発防止ができているか
  • 役割と責任が明確か
  • ルールが形だけで、実際の運用とズレていないか

ここでのコツは、ISOのために新しい業務を増やすのではなく、既にやっていることを“仕組みとして整理する”視点を持つことです。

ここで無理をしないことが成功の鍵

ギャップ分析の段階で頑張りすぎると、後工程が苦しくなります。

例えば、

  • 理想形を詰め込みすぎて運用が回らない
  • 現場に負担がかかり反発が起きる
  • 担当者が「全部自分で整えなければ」と抱え込む

この状態になると、ISO取得そのものがつらいプロジェクトになりがちです。

ギャップ分析で大切なのは、改善すべき点を“優先順位つきで並べる”ことです。

何でも一度に変えようとせず、重要度の高いものから順に着実に整えていく方が、結果的に近道になります。

ステップ5:仕組みの構築・文書化

マニュアルは目的ではなく手段

ここが、ISO担当者が一番「ISOっぽい作業をしている」と感じる場面かもしれません。

ですが改めて確認すると、文書化の目的は、審査のための見栄えを整えることではありません。

誰が見ても同じように業務ができる状態を作る

説明責任を果たせる状態にする

この2つが基本です。

文書化で整える対象は、企業によって異なりますが、一般的には次のような形で整理されます。

文書化のイメージ(全体像)

  • 方針・目標(何を目指すか)
  • ルール(どう進めるか)
  • 手順(誰が何をするか)
  • 記録(実際にやった証拠)

ここで大事なのは、現場の実務とズレないことです。

テンプレートをそのまま使うと、どうしても現実と合わない言い回しや手順が増えてしまいます。

ISOは「正しい文章」を作る競技ではありません。

自社の業務に合った仕組みとして整えることが重要です。

実務に合った仕組みを作るコツ

「ISO用に新しくルールを作らなければ」と思うと、負担が増えてしまいます。

おすすめの考え方は、次の順番です。

仕組みづくりの考え方

  1. 今やっていることを棚卸しする
  2. その中で“属人化している部分”を見つける
  3. 重要な部分から、手順と記録を整える
  4. 無理があるルールは作らない(運用できる形にする)

この順番にすると、「必要なところだけ整備する」感覚で進められます。

また、文書化は一度作ったら終わりではありません。

運用しながら、改善していく前提で作る方が、結果的に社内に定着しやすくなります。

ステップ6:運用開始と社内浸透

いきなり審査を受けない理由

仕組みと文書を作ったら、すぐ審査を受けられるように思えるかもしれません。

しかし、ここで急ぐと失敗することがあります。

ISOでは、作ったルールが実際に運用されていることが重要です。

審査では「このルールがあります」と見せるだけでは不十分で、

  • 実際にその手順で回っているか
  • 記録が残っているか
  • 問題が起きたときに改善につながっているか

こうした点を確認されます。

そのため、一定期間は運用して「回してみる」時間が必要です。

ここで焦ってしまうと、現場は慣れていないのに記録だけ増やすような状態になり、結果的に整合性が取れなくなります。

教育・記録・改善のサイクルを回す

運用フェーズで大事なのは、社内に浸透させることです。

担当者がいくら理解していても、現場が動かなければ意味がありません。

浸透のポイントは、次の3つです。

浸透させる3つのポイント

  • 教育:なぜ必要かを丁寧に伝える
  • 記録:負担になりすぎない形で残す
  • 改善:問題が起きたら放置せず、次に活かす

特に教育では、「ISOのため」ではなく、現場のメリットに結びつけて説明することが大切です。

例えば、

  • 引き継ぎがラクになる
  • ミスが減ってクレーム対応が減る
  • 誰が休んでも業務が止まらない

こうした効果を伝えると、協力が得やすくなります。

ステップ7:審査申請・認証取得

審査は2段階で行われる

運用が回り始めたら、いよいよ審査です。

審査は一般的に2段階で進みます。

審査の流れ(概要)

  • 第1段階:文書や全体設計の確認(準備状況のチェック)
  • 第2段階:現場での運用状況の確認(実際に回っているか)

ここで重要なのは、「完璧であること」よりも、自社のルールとして整合性が取れていることです。

たとえば、ルールが立派でも運用されていないと評価されません。

一方で、シンプルでも現場でちゃんと回っていれば、納得感のある仕組みとして評価されやすくなります。

是正対応の考え方

審査で指摘が出ると、「落ちたのでは」と不安になる方が多いです。

ですが、指摘は“改善のための材料”と捉えるのが現実的です。

審査で求められるのは、指摘を受けた点をどう是正し、再発しないようにするかです。

  • 原因を整理する
  • 必要な手順を修正する
  • 記録の残し方を整える
  • 関係者に共有する

この一連の対応ができれば、認証取得へ進めます。

ISO取得の流れでよくある失敗パターン

ISO取得は、流れ自体はシンプルでも、途中でつまずきやすいポイントがあります。

よくある失敗パターンを先に知っておくと、回避しやすくなります。

書類づくりが目的になる

「審査に通る書類を作ろう」と意識しすぎると、現場とズレたルールが増えていきます。

その結果、

  • ルールが守られない
  • 記録が形だけになる
  • ISOが“面倒な作業”として嫌われる

という悪循環になりがちです。

大切なのは、現場が回る仕組みとして整えることです。

トップが関与しない

トップの関与が薄いと、社内の優先順位が下がりやすくなります。

  • 忙しいから後回し
  • 協力依頼しても動いてくれない
  • 途中で予算や人員が削られる

担当者だけではどうにもならない場面が増えます。

だからこそ、最初の段階で「社内の温度確認」をしたことが活きてきます。

担当者が孤立する

ISO担当者が一人で抱え込むと、精神的にも作業的にも限界が来ます。

  • 聞ける相手がいない
  • 判断に迷って止まる
  • 社内調整に疲れる

ここでの対策は、チームで進める体制を守ることです。

最初に作った体制を形だけにせず、定期的に進捗共有の場を作ることが効果的です。

初めてISO担当になった人が今日からやるべき3つのこと

「流れは分かった。

でも、今日何をすればいいのか」が一番知りたいポイントかもしれません。

ここでは、最初の一歩として取り組みやすい3つをまとめます。

1. 経営層と面談し、目的と優先度を確認する

まずは、取得目的と社内の優先度をすり合わせます。

  • なぜ取得するのか
  • いつ頃までに必要か
  • どこまでの体制支援があるか

この確認ができると、担当者の不安がかなり減ります。

2. 既存業務の「見える化」を始める

次に、現場の実務がどう回っているかを整理します。

いきなりISO用の文書を作るのではなく、

  • 現行の手順書はあるか
  • 記録は何を残しているか
  • トラブル時の対応はどうしているか

といった棚卸しから始めると、スムーズです。

3. 社内のキーパーソンを把握する

ISOは、現場の協力があって初めて成立します。

  • 業務の全体をよく知っている人
  • 手順や記録に強い人
  • 改善活動に前向きな人

こうしたキーパーソンが見つかると、プロジェクトが格段に進めやすくなります。

まとめ|ISO取得の流れは「仕組みづくりのプロジェクト」

ISO取得の流れは、次の7ステップで整理できます。

  1. 取得目的を明確にする
  2. 適用範囲(スコープ)を決める
  3. 推進体制を構築する
  4. 現状把握(ギャップ分析)を行う
  5. 仕組みの構築・文書化
  6. 運用開始と社内浸透
  7. 審査申請・認証取得

初めて担当になった方にとって、ISOは未知の領域に感じるかもしれません。

ですが、やるべきことを分解して、順番に取り組めば大丈夫です。

特に最初は、目的・範囲・体制の3点を固めることが、その後の負担を大きく左右します。

焦らず、社内の状況に合わせて一歩ずつ進めていきましょう。

ISO取得の流れに関するよくある質問(FAQ)

Q. ISO取得は何から始めればいいですか?

A. まず最初に行うべきなのは、取得目的の明確化と経営層の意思確認です。

書類作成から始めるのではなく、「なぜISOを取得するのか」「どこまで本気で取り組むのか」を整理することが出発点になります。

目的が明確になれば、その後のスコープ設定や体制構築がスムーズに進みます。

Q. ISO取得の流れはどれくらい複雑ですか?

A. 全体の流れは、7つのステップに整理すると理解しやすくなります

目的設定、範囲決定、体制構築、現状把握、仕組み構築、運用、審査という順番で進みます。

順序を守れば、極端に複雑なものではありません。

ただし、社内調整が多いため計画的な進行が重要です。

Q. ISO担当者は一人で進められますか?

A. 原則として、一人で完結させることは難しいプロジェクトです。

ISO取得は全社的な取り組みになるため、経営層・各部門との連携が不可欠です。

担当者は「実務をすべてこなす人」ではなく、「全体を調整し、仕組みを整える役割」と考えると進めやすくなります。

Q. ISO取得の流れで一番大変な工程はどこですか?

A. 多くの企業で負担が大きいと感じるのは、仕組みの構築と社内への浸透の段階です。

文書を作ることよりも、実際に現場で運用し続けることが難しい部分です。

そのため、無理なルールを作らず、実務に合った形に整えることが重要になります。

Q. ISO取得の流れで失敗しやすいポイントは何ですか?

A. 代表的なのは、取得が目的になってしまうことです。

審査に通ることだけを目標にすると、実務とかけ離れた仕組みになりがちです。

その結果、取得後に形骸化してしまいます。

流れを理解し、段階的に整えていくことが成功のポイントです。

Q. ISO取得の流れはどの規格でも同じですか?

A. 基本的な流れは共通しています。

目的設定から審査までの大枠はどの規格でもほぼ同じです。

ただし、具体的な要求事項や重点項目は規格ごとに異なります。

Q. 途中で計画を変更することはできますか?

A. 可能です。

ISO取得は固定された一本道ではありません。

状況に応じてスコープや体制を見直すことも現実的な判断です。

ただし、変更が発生した場合は関係者間で十分に共有し、方向性を揃えることが重要です。

Q. ISO取得の流れをスムーズに進めるコツはありますか?

A. 成功の鍵は、完璧を目指さず、優先順位をつけて段階的に整えることです。

すべてを一度に整えようとすると負担が大きくなります。

重要度の高い部分から着実に進めることで、結果的に効率よく取得まで到達できます。

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