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ISO取得の流れを7ステップで解説|担当者が最初にやるべきこととは?

- ISO取得の流れを知る前に|担当者がまず理解すべき全体像
- ISO取得の流れ【7ステップ全体図】
- ステップ1:取得目的を明確にする
- ステップ2:適用範囲(スコープ)を決める
- ステップ3:推進体制を構築する
- ステップ4:現状把握(ギャップ分析)を行う
- ステップ5:仕組みの構築・文書化
- ステップ6:運用開始と社内浸透
- ステップ7:審査申請・認証取得
- ISO取得の流れでよくある失敗パターン
- 初めてISO担当になった人が今日からやるべき3つのこと
- まとめ|ISO取得の流れは「仕組みづくりのプロジェクト」
- ISO取得の流れに関するよくある質問(FAQ)
- ISO取得の費用相場は?内訳(審査費・コンサル費・社内工数)をわかりやすく解説
- HACCPとISO22000の違いとは?食品業界の安全管理を徹底比較
- SDGsとISO14001・9001の関係とは?企業価値を高めるISO認証取得のススメ
- ISO27001とPマークの違いとは?|情報管理の目的別に選ぶ基準と取得コストのリアル
- 製造業でのISO取得はなぜ重要?|現場で求められる規格と取得支援の進め方
- 建設・土木業でのISO取得は必要?公共工事・安全管理で差がつく規格と活用法とは
- IT業界でのISO取得は競争力のカギ|ISMS・Pマーク・BCPの整備で信頼される企業へ
- 医療機器・精密機器メーカーのためのISO取得ガイド|ISO13485・ISO9001・ISO14001を徹底解説
ISO取得の流れを知る前に|担当者がまず理解すべき全体像

「ISOを取得することになったので、担当をお願いします。」
ある日突然そう言われて、戸惑っていませんか。
- 何から始めればいいのか分からない
- 専門用語が多くて難しそう
- 失敗したらどうしようと不安
ISO取得は決して簡単なプロジェクトではありません。
しかし、流れを正しく理解すれば、必要以上に怖がる必要はありません。
本記事では、ISO取得の流れを7ステップで体系的に整理し、初めて担当になった方でも迷わないように丁寧に解説します。
ISO取得は「書類づくり」ではない
まず最初にお伝えしたいのは、ISO取得は単なるマニュアル作成ではないということです。
「分厚い書類を作ることがISO」
「テンプレートを埋めれば認証が取れる」
そのように思われがちですが、本質は違います。
ISOとは、会社の業務を“仕組み”として整える活動です。
例えば、
- 業務手順が人によって違う
- トラブルが起きても再発防止が徹底されない
- 責任の所在が曖昧
こうした状態を改善し、再現性のある仕組みにする。
それがISO取得の目的です。
書類はその結果として生まれるものにすぎません。
ISO取得は3つのフェーズに分かれる
ISO取得の流れは、大きく3つのフェーズに分かれます。
| フェーズ | 概要 |
|---|---|
| 準備フェーズ | 目的設定・範囲決定・体制構築などの土台づくり |
| 構築フェーズ | 仕組みの整備・文書化・運用開始 |
| 審査フェーズ | 審査機関による確認・是正対応・認証取得 |
この全体像を知らないまま進めると、「今どこにいるのか」が分からなくなります。
まずは地図を持つこと。
それが成功の第一歩です。
担当者が最初にやるべきことは「社内の温度確認」
実は、最初にやるべきことはマニュアル作成ではありません。
経営層が本気でISOを取得したいと思っているかを確認することです。
ISOはトップの関与が必須です。
担当者だけが頑張っても、社内が動かなければ前に進みません。
確認すべきポイントは次の通りです。
- なぜISOを取得するのか
- どの程度本気なのか
- 人員や時間の確保はできるのか
ここが曖昧なまま始めると、途中で頓挫する可能性が高くなります。
ISO取得の流れ【7ステップ全体図】

ここからは、ISO取得の流れを7ステップで整理します。
ISO取得の7ステップ
- 取得目的を明確にする
- 適用範囲(スコープ)を決める
- 推進体制を構築する
- 現状把握(ギャップ分析)を行う
- 仕組みを構築・文書化する
- 運用を開始し定着させる
- 審査を受け認証を取得する
一つずつ、順番に進めていきます。
ステップ1:取得目的を明確にする

なぜISOを取得するのかを言語化する
ISO取得のスタートは「目的の明確化」です。
例えば、
- 取引先から要求された
- 入札条件を満たすため
- 社内の業務改善をしたい
- 対外的な信頼を高めたい
理由は企業によって異なります。
しかし、ここで重要なのは、目的を文章として明確に言語化することです。
「なんとなく必要だから」では、現場は動きません。
目的が明確になると、次のような効果があります。
- 社内説明がしやすくなる
- 反発を減らせる
- 判断基準がぶれなくなる
目的が曖昧だと失敗する理由
目的が曖昧なまま進めると、次のような問題が起きます。
- とりあえず書類だけ作る
- 現場が協力しない
- 取得後に形骸化する
ISOは取得がゴールではありません。
取得後に活用できなければ、時間と労力が無駄になります。
だからこそ、最初の目的設定が重要です。
ステップ2:適用範囲(スコープ)を決める

会社全体か一部門か
次に決めるのが「スコープ」です。
スコープとは、ISOを適用する範囲のことです。
- 本社のみ
- 特定の工場のみ
- 特定の事業部のみ
- 全社
スコープによって、プロジェクトの規模は大きく変わります。
スコープ設定が流れを左右する理由
スコープは単なる形式的な設定ではありません。
プロジェクトの難易度を大きく左右する重要事項です。
広く設定すれば負担は増えます。
狭すぎれば意味が薄れます。
担当者としては、理想と現実のバランスを見極める必要があります。
ここで無理をすると、後工程が苦しくなります。
ステップ3:推進体制を構築する

ISO取得はチームで進めるもの
ISO取得は、一人でできるものではありません。
必ずチームで進めるプロジェクトです。
最低限必要なのは、
- 責任者(トップマネジメント)
- ISO事務局
- 各部門の代表者
担当者がすべてを抱え込むと、必ず疲弊します。
責任者・事務局・各部門の役割
それぞれの役割は明確にしておく必要があります。
- 責任者:方針決定と最終承認
- 事務局:全体管理と調整
- 各部門:実務反映と改善
役割分担が曖昧だと、責任の押し付け合いが起こります。
外部コンサルを使うかどうかの判断軸
ISO取得では、外部コンサルを活用する企業もあります。
判断軸は、
- 社内にノウハウがあるか
- 時間を確保できるか
- スピードを優先するか
です。
ステップ4:現状把握(ギャップ分析)を行う

今の業務とISOの要求事項の差を知る
ステップ1〜3で「目的」「範囲」「体制」という土台が整ったら、次は現状把握です。
ここでやることはシンプルで、今の業務が、ISOの考え方と比べてどこが足りていて、どこが不足しているかを確認します。
ISOに詳しくない方ほど、「要求事項に全部合わせないといけない」と身構えがちです。
ですが、最初から完璧を目指す必要はありません。
まずは現状を見える化し、どこから手を付ければよいかを整理することが大切です。
ギャップ分析で確認する主な視点は、次のようなものです。
ギャップ分析で見るポイント
- 手順が文書化されているか(担当者の頭の中だけになっていないか)
- 記録が残っているか(あとから説明できる状態か)
- 問題が起きたときに原因分析と再発防止ができているか
- 役割と責任が明確か
- ルールが形だけで、実際の運用とズレていないか
ここでのコツは、ISOのために新しい業務を増やすのではなく、既にやっていることを“仕組みとして整理する”視点を持つことです。
ここで無理をしないことが成功の鍵
ギャップ分析の段階で頑張りすぎると、後工程が苦しくなります。
例えば、
- 理想形を詰め込みすぎて運用が回らない
- 現場に負担がかかり反発が起きる
- 担当者が「全部自分で整えなければ」と抱え込む
この状態になると、ISO取得そのものがつらいプロジェクトになりがちです。
ギャップ分析で大切なのは、改善すべき点を“優先順位つきで並べる”ことです。
何でも一度に変えようとせず、重要度の高いものから順に着実に整えていく方が、結果的に近道になります。
ステップ5:仕組みの構築・文書化

マニュアルは目的ではなく手段
ここが、ISO担当者が一番「ISOっぽい作業をしている」と感じる場面かもしれません。
ですが改めて確認すると、文書化の目的は、審査のための見栄えを整えることではありません。
誰が見ても同じように業務ができる状態を作る
説明責任を果たせる状態にする
この2つが基本です。
文書化で整える対象は、企業によって異なりますが、一般的には次のような形で整理されます。
文書化のイメージ(全体像)
- 方針・目標(何を目指すか)
- ルール(どう進めるか)
- 手順(誰が何をするか)
- 記録(実際にやった証拠)
ここで大事なのは、現場の実務とズレないことです。
テンプレートをそのまま使うと、どうしても現実と合わない言い回しや手順が増えてしまいます。
ISOは「正しい文章」を作る競技ではありません。
自社の業務に合った仕組みとして整えることが重要です。
実務に合った仕組みを作るコツ
「ISO用に新しくルールを作らなければ」と思うと、負担が増えてしまいます。
おすすめの考え方は、次の順番です。
仕組みづくりの考え方
- 今やっていることを棚卸しする
- その中で“属人化している部分”を見つける
- 重要な部分から、手順と記録を整える
- 無理があるルールは作らない(運用できる形にする)
この順番にすると、「必要なところだけ整備する」感覚で進められます。
また、文書化は一度作ったら終わりではありません。
運用しながら、改善していく前提で作る方が、結果的に社内に定着しやすくなります。
ステップ6:運用開始と社内浸透

いきなり審査を受けない理由
仕組みと文書を作ったら、すぐ審査を受けられるように思えるかもしれません。
しかし、ここで急ぐと失敗することがあります。
ISOでは、作ったルールが実際に運用されていることが重要です。
審査では「このルールがあります」と見せるだけでは不十分で、
- 実際にその手順で回っているか
- 記録が残っているか
- 問題が起きたときに改善につながっているか
こうした点を確認されます。
そのため、一定期間は運用して「回してみる」時間が必要です。
ここで焦ってしまうと、現場は慣れていないのに記録だけ増やすような状態になり、結果的に整合性が取れなくなります。
教育・記録・改善のサイクルを回す
運用フェーズで大事なのは、社内に浸透させることです。
担当者がいくら理解していても、現場が動かなければ意味がありません。
浸透のポイントは、次の3つです。
浸透させる3つのポイント
- 教育:なぜ必要かを丁寧に伝える
- 記録:負担になりすぎない形で残す
- 改善:問題が起きたら放置せず、次に活かす
特に教育では、「ISOのため」ではなく、現場のメリットに結びつけて説明することが大切です。
例えば、
- 引き継ぎがラクになる
- ミスが減ってクレーム対応が減る
- 誰が休んでも業務が止まらない
こうした効果を伝えると、協力が得やすくなります。
ステップ7:審査申請・認証取得

審査は2段階で行われる
運用が回り始めたら、いよいよ審査です。
審査は一般的に2段階で進みます。
審査の流れ(概要)
- 第1段階:文書や全体設計の確認(準備状況のチェック)
- 第2段階:現場での運用状況の確認(実際に回っているか)
ここで重要なのは、「完璧であること」よりも、自社のルールとして整合性が取れていることです。
たとえば、ルールが立派でも運用されていないと評価されません。
一方で、シンプルでも現場でちゃんと回っていれば、納得感のある仕組みとして評価されやすくなります。
是正対応の考え方
審査で指摘が出ると、「落ちたのでは」と不安になる方が多いです。
ですが、指摘は“改善のための材料”と捉えるのが現実的です。
審査で求められるのは、指摘を受けた点をどう是正し、再発しないようにするかです。
- 原因を整理する
- 必要な手順を修正する
- 記録の残し方を整える
- 関係者に共有する
この一連の対応ができれば、認証取得へ進めます。
ISO取得の流れでよくある失敗パターン

ISO取得は、流れ自体はシンプルでも、途中でつまずきやすいポイントがあります。
よくある失敗パターンを先に知っておくと、回避しやすくなります。
書類づくりが目的になる
「審査に通る書類を作ろう」と意識しすぎると、現場とズレたルールが増えていきます。
その結果、
- ルールが守られない
- 記録が形だけになる
- ISOが“面倒な作業”として嫌われる
という悪循環になりがちです。
大切なのは、現場が回る仕組みとして整えることです。
トップが関与しない
トップの関与が薄いと、社内の優先順位が下がりやすくなります。
- 忙しいから後回し
- 協力依頼しても動いてくれない
- 途中で予算や人員が削られる
担当者だけではどうにもならない場面が増えます。
だからこそ、最初の段階で「社内の温度確認」をしたことが活きてきます。
担当者が孤立する
ISO担当者が一人で抱え込むと、精神的にも作業的にも限界が来ます。
- 聞ける相手がいない
- 判断に迷って止まる
- 社内調整に疲れる
ここでの対策は、チームで進める体制を守ることです。
最初に作った体制を形だけにせず、定期的に進捗共有の場を作ることが効果的です。
初めてISO担当になった人が今日からやるべき3つのこと

「流れは分かった。
でも、今日何をすればいいのか」が一番知りたいポイントかもしれません。
ここでは、最初の一歩として取り組みやすい3つをまとめます。
1. 経営層と面談し、目的と優先度を確認する
まずは、取得目的と社内の優先度をすり合わせます。
- なぜ取得するのか
- いつ頃までに必要か
- どこまでの体制支援があるか
この確認ができると、担当者の不安がかなり減ります。
2. 既存業務の「見える化」を始める
次に、現場の実務がどう回っているかを整理します。
いきなりISO用の文書を作るのではなく、
- 現行の手順書はあるか
- 記録は何を残しているか
- トラブル時の対応はどうしているか
といった棚卸しから始めると、スムーズです。
3. 社内のキーパーソンを把握する
ISOは、現場の協力があって初めて成立します。
- 業務の全体をよく知っている人
- 手順や記録に強い人
- 改善活動に前向きな人
こうしたキーパーソンが見つかると、プロジェクトが格段に進めやすくなります。
まとめ|ISO取得の流れは「仕組みづくりのプロジェクト」

ISO取得の流れは、次の7ステップで整理できます。
- 取得目的を明確にする
- 適用範囲(スコープ)を決める
- 推進体制を構築する
- 現状把握(ギャップ分析)を行う
- 仕組みの構築・文書化
- 運用開始と社内浸透
- 審査申請・認証取得
初めて担当になった方にとって、ISOは未知の領域に感じるかもしれません。
ですが、やるべきことを分解して、順番に取り組めば大丈夫です。
特に最初は、目的・範囲・体制の3点を固めることが、その後の負担を大きく左右します。
焦らず、社内の状況に合わせて一歩ずつ進めていきましょう。
ISO取得の流れに関するよくある質問(FAQ)

Q. ISO取得は何から始めればいいですか?
A. まず最初に行うべきなのは、取得目的の明確化と経営層の意思確認です。
書類作成から始めるのではなく、「なぜISOを取得するのか」「どこまで本気で取り組むのか」を整理することが出発点になります。
目的が明確になれば、その後のスコープ設定や体制構築がスムーズに進みます。
Q. ISO取得の流れはどれくらい複雑ですか?
A. 全体の流れは、7つのステップに整理すると理解しやすくなります。
目的設定、範囲決定、体制構築、現状把握、仕組み構築、運用、審査という順番で進みます。
順序を守れば、極端に複雑なものではありません。
ただし、社内調整が多いため計画的な進行が重要です。
Q. ISO担当者は一人で進められますか?
A. 原則として、一人で完結させることは難しいプロジェクトです。
ISO取得は全社的な取り組みになるため、経営層・各部門との連携が不可欠です。
担当者は「実務をすべてこなす人」ではなく、「全体を調整し、仕組みを整える役割」と考えると進めやすくなります。
Q. ISO取得の流れで一番大変な工程はどこですか?
A. 多くの企業で負担が大きいと感じるのは、仕組みの構築と社内への浸透の段階です。
文書を作ることよりも、実際に現場で運用し続けることが難しい部分です。
そのため、無理なルールを作らず、実務に合った形に整えることが重要になります。
Q. ISO取得の流れで失敗しやすいポイントは何ですか?
A. 代表的なのは、取得が目的になってしまうことです。
審査に通ることだけを目標にすると、実務とかけ離れた仕組みになりがちです。
その結果、取得後に形骸化してしまいます。
流れを理解し、段階的に整えていくことが成功のポイントです。
Q. ISO取得の流れはどの規格でも同じですか?
A. 基本的な流れは共通しています。
目的設定から審査までの大枠はどの規格でもほぼ同じです。
ただし、具体的な要求事項や重点項目は規格ごとに異なります。
Q. 途中で計画を変更することはできますか?
A. 可能です。
ISO取得は固定された一本道ではありません。
状況に応じてスコープや体制を見直すことも現実的な判断です。
ただし、変更が発生した場合は関係者間で十分に共有し、方向性を揃えることが重要です。
Q. ISO取得の流れをスムーズに進めるコツはありますか?
A. 成功の鍵は、完璧を目指さず、優先順位をつけて段階的に整えることです。
すべてを一度に整えようとすると負担が大きくなります。
重要度の高い部分から着実に進めることで、結果的に効率よく取得まで到達できます。
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