確定申告のやり方は?e-Taxを使った書類作成と申告方法をわかりやすく解説
- 確定申告とは?基本の仕組みをわかりやすく解説
- 確定申告の時期とスケジュール
- 確定申告に必要な書類とは?
- 青色申告と白色申告の違いとは?
- e-Taxとは?電子申告の基本を解説
- e-Taxによる確定申告の手順ガイド
- スマホでできるe-Tax申告とは?
- 税務署に行かずに完結!e-Tax利用時の注意点
- 確定申告後に気をつけたい税務調査への備え
- まとめ|e-Taxなら確定申告がもっと身近に
- よくあるQ&A(FAQ)
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確定申告とは?基本の仕組みをわかりやすく解説
そもそも確定申告とは何か?
「確定申告」とは、1年間の所得や支出をまとめて計算し、納めるべき税金の額を国に報告する手続きです。
会社に勤めている方であれば、年末調整によって税金の清算が行われるため、通常は確定申告を行う必要はありません。
しかし、フリーランスや副業収入がある方、医療費が多くかかった方などは、自分で確定申告をすることで税金の還付や調整を行う必要があります。
申告が必要な理由と目的
税金は「自己申告」が原則です。
つまり、自分がどれくらい稼いで、どのような支出があったかを自分で申告し、そのうえで税金を納めることになります。
確定申告を怠ると、本来受けられるはずの控除を受けられなかったり、追加の税金や延滞金が課されたりすることもあるため、適切な時期に正確な申告を行うことが重要です。
所得税の計算と還付・納付の仕組み
所得税の計算は、「収入」から「必要経費」や「各種控除」を差し引いた「課税所得」に対して、一定の税率をかけて算出します。
このとき、すでに納めた税金が多ければ「還付金」として戻ってきますし、足りなければ差額を支払うことになります。
確定申告を通じて、払いすぎた税金を取り戻すことができるのです。
確定申告の時期とスケジュール
申告期間と期限(例年のスケジュール)
確定申告の提出期間は、毎年2月16日から3月15日までと定められています(ただし、土日祝の場合は前後にずれることがあります)。
この期間内に、前年の1月1日から12月31日までの収入・支出をまとめて申告するのが原則です。
なお、還付申告の場合は、確定申告期間に関係なく、翌年1月から5年間提出が可能です。
たとえば医療費控除やふるさと納税などを申告する場合は、期間に余裕があります。
申告期間を過ぎた場合のリスク
期限を過ぎて申告することは「期限後申告」と呼ばれ、無申告加算税や延滞税が発生する可能性があります。
さらに、青色申告の特典を受けられなくなるなど、金銭的にも不利益を受けることがあるため、申告期限内の手続きを心がけることが重要です。
確定申告に必要な書類とは?
給与所得者に必要な書類の例
会社に勤めていても副業収入がある方や、医療費控除・寄付金控除などを受けたい方は確定申告が必要です。
そうした場合に必要になるのが、次のような書類です:
- 源泉徴収票(会社から1月ごろに配布されます)
- 各種控除証明書(生命保険料控除や社会保険料控除など)
- 医療費の領収書(または医療費通知)
- 寄附金の受領証(ふるさと納税など)
これらの書類は、e-Taxを利用する場合はスキャンして添付するか、郵送で提出することになります。
個人事業主・フリーランスが用意すべきもの
個人事業主やフリーランスの場合は、収入や経費の内訳が明確に分かる資料を整える必要があります。
以下は最低限必要なものです:
- 収支内訳書または青色申告決算書
- 売上や経費の帳簿(紙・Excel・会計ソフトなど)
- 領収書やレシート類
- 固定資産の減価償却明細(該当する場合)
- 通帳のコピーなど収入確認ができる資料
特に、青色申告をする方は複式簿記による帳簿付けと、提出義務のある決算書類を正確に整えることが求められます。
医療費控除・ふるさと納税など各種控除に必要な添付書類
控除を受けるには、それぞれに応じた証明書類が必要です。
例を挙げると:
- 医療費控除:医療費の明細書や「医療費通知」
- ふるさと納税:寄附先から届く「寄附金受領証明書」
- 生命保険料控除:保険会社から送られる控除証明書
これらの書類は、確定申告書に添付する、またはe-Taxで画像データとして送信する必要があります。
マイナンバー提出のルール
確定申告では、マイナンバーの記載が義務となっています。
紙で提出する場合は、マイナンバーカードまたは通知カードのコピー、本人確認書類の添付が必要です。
e-Taxを利用する場合は、マイナンバーカードを使った電子認証によって本人確認が行われます。
青色申告と白色申告の違いとは?
青色申告とは?帳簿付けのルールとメリット
個人事業主やフリーランスとして確定申告を行う場合、「青色申告」と「白色申告」という2つの方法を選ぶことができます。
青色申告は、一定の帳簿を正しくつける代わりに、多くの税制上のメリットを受けられる制度です。
たとえば「青色申告特別控除」として、最大65万円の所得控除を受けることが可能です(複式簿記でe-Taxにより提出した場合)。
ただし、青色申告をするには、事前に税務署へ「開業届」と「青色申告承認申請書」を提出する必要があります。
これらを提出しないと、自動的に白色申告扱いになってしまいます。
白色申告との具体的な違い
一方で、白色申告は帳簿付けが簡単で、開業時の申請も不要です。
ただし、青色申告に比べて税制優遇が少なく、節税面では不利になります。
主な違いを整理すると、以下の通りです:
項目 | 青色申告 | 白色申告 |
---|---|---|
申請手続き | 必要 | 不要 |
帳簿付け | 複式簿記 or 簡易簿記 | 簡易簿記でOK |
控除額 | 最大65万円(条件あり) | 控除なし |
赤字の繰越 | 最大3年間可能 | 不可 |
このように、帳簿作成の手間を取ってでも青色申告にする価値は十分にあります。
青色申告特別控除の仕組みと注意点
「青色申告特別控除」は、その名の通り、一定の条件を満たした場合に受けられる特別な控除制度です。
条件は以下の通りです:
- 正しい複式簿記による帳簿付け
- 青色申告決算書の提出
- 期限内申告(3月15日まで)
- e-Taxでの電子申告(最大65万円控除が条件)
上記のいずれかが欠けると、55万円または10万円の控除に下がってしまうため注意が必要です。
e-Taxとは?電子申告の基本を解説
e-Taxの仕組みと利用のメリット
e-Tax(イータックス)とは、国税庁が提供するインターネットを使った電子申告システムのことです。
これを使えば、パソコンやスマートフォンから確定申告書を作成し、そのまま送信することができます。
e-Taxを使うメリットは非常に多く、
- 自宅から申告できる(税務署に行く必要なし)
- 添付書類の提出が簡素化できる
- 還付金の処理が早い(最短2〜3週間)
- 青色申告特別控除で最大65万円が適用できる
といった利便性と節税効果の両方が挙げられます。
紙での申告との違いとは?
紙の申告書を税務署に提出する方法と比べて、e-Taxには以下のような違いがあります:
比較項目 | e-Tax | 紙の申告 |
---|---|---|
提出方法 | ネット上で完結 | 郵送または窓口持参 |
添付書類 | 一部省略可能 | 原本提出が必要 |
控除 | 最大65万円(条件付き) | 最大55万円 |
還付までの期間 | 2〜3週間 | 1か月以上かかることも |
つまり、e-Taxを利用することで、より効率的かつ有利な申告が可能になるのです。
e-Taxで申告できる内容の範囲
e-Taxでは、以下のような多くの内容に対応しています:
- 所得税の確定申告
- 医療費控除や寄附金控除などの各種控除
- 青色申告決算書の提出
- 消費税の申告(事業者向け)
- 贈与税の申告(2023年以降)
また、副業収入がある会社員や年金受給者など、幅広い立場の人に対応しているのもポイントです。
e-Taxによる確定申告の手順ガイド
必要な準備(マイナンバーカード・カードリーダーなど)
e-Taxを利用する前に、以下のような準備が必要です:
- マイナンバーカード(通知カードでは不可)
- ICカードリーダーライター(パソコンで申告する場合)
- スマホ認証アプリ(マイナポータル連携)
- 利用者識別番号(e-Tax初回登録時に発行)
これらを揃えたうえで、e-Taxにログインする必要があります。
国税庁「確定申告書等作成コーナー」の使い方
「確定申告書等作成コーナー」は、国税庁の公式サイト内にある申告書作成用ページです。
スマホやPCからアクセスでき、操作も比較的わかりやすく設計されています。
手順は以下の通りです:
- トップページから「作成開始」をクリック
- マイナンバーカード方式またはID・パスワード方式を選択
- 「所得税コーナー」を選んで作成スタート
ステップ1|情報入力と所得の種類の選択
まず、名前・住所・マイナンバーなどの基本情報を入力します。
次に、「給与所得」「事業所得」「雑所得」など、収入の種類を選択します。
たとえば副業でブログ収入がある場合は「雑所得」、個人事業として売上がある場合は「事業所得」に該当します。
ステップ2|控除の入力と反映
次に、各種控除を入力していきます。
たとえば:
- 医療費控除
- 社会保険料控除
- 生命保険料控除
- 寄附金控除(ふるさと納税など)
控除の入力には証明書の数字を正確に転記する必要がありますが、マイナポータル連携を使えば自動で反映される場合もあります。
ステップ3|送信と申告の完了
すべての情報を入力し終えたら、申告書をプレビューして確認します。
その後、電子署名を付けて送信すれば完了です。
受付完了通知が表示されたら保存しておくことをおすすめします。
添付書類の提出方法(画像添付/郵送など)
e-Taxでは、多くの書類を「画像ファイル」として添付可能です。
医療費の明細や保険証明書などは、スキャンやスマホで撮影してアップロードすればOKです。
ただし、画像添付に対応していない場合や不備がある場合は、後日郵送を求められることもあるため注意しましょう。
還付金の受け取り方と時期
還付申告の場合、指定の口座に振り込みで還付金が支払われます。
早ければ申告から2〜3週間で入金されますが、内容や混雑状況によっては1か月以上かかることもあります。
スマホでできるe-Tax申告とは?
スマホで申告できる人の条件
e-Taxはパソコンだけでなく、スマートフォンからでも確定申告が可能です。
ただし、すべての人がスマホ申告に対応しているわけではありません。
対象となるのは、主に以下のような方です:
- 給与所得のみで副業がない
- 医療費控除やふるさと納税など、簡易な控除のみを申告したい
- 申告内容が比較的シンプルな人
事業所得がある方や青色申告をする方は、パソコン版での申告が基本になります。
スマホ申告のメリットと注意点
スマートフォンによる申告の最大の利点は、「思い立った時にどこでも申告できること」です。
特にマイナンバーカードとマイナポータル連携アプリを使えば、本人確認もスムーズに完了します。
ただし、注意すべき点として、
- 対応機種が限られている(古いスマホは非対応)
- 画面が小さいため、入力ミスに注意が必要
- 一部の控除や添付書類がスマホからでは対応不可な場合がある
といった制限もあるため、ある程度申告内容に慣れている人向きといえるでしょう。
税務署に行かずに完結!e-Tax利用時の注意点
ログインに関するトラブル事例と対処法
e-Taxを利用する際に、もっとも多いトラブルのひとつが「ログインできない」という問題です。
これは以下のような原因によって発生します:
- 利用者識別番号やパスワードの入力ミス
- マイナンバーカードの読み取り不良
- ブラウザの互換性エラー
このような場合には、ブラウザを最新に更新したり、別の端末を試すことが有効です。
また、カードリーダーやスマホ認証アプリの再起動も試してみましょう。
受付完了通知の確認と保存
申告が無事完了すると、「受付完了通知」が画面に表示されます。
これは申告が税務署に届いた証明になりますので、必ずスクリーンショットやPDFで保存しておきましょう。
特に、後から「申告していない」と誤解されないよう、念のためバックアップも取っておくことをおすすめします。
控除漏れ・記入ミスに気づいたときの修正方法
申告後にミスや漏れに気づいた場合、「更正の請求」または「訂正申告」を行うことができます。
e-Taxでは、修正申告もオンラインで完結できますので、誤りに気づいたら速やかに修正しましょう。
確定申告後に気をつけたい税務調査への備え
税務調査とは何か?
「税務調査」と聞くと大げさに思うかもしれませんが、これは税務署が所得や控除の正当性を確認するための手続きです。
ランダムで実施されることもあれば、不自然な申告内容に基づいて対象となることもあります。
調査対象になりやすいケースとは?
以下のような場合は、税務調査の対象となりやすいとされています:
- 所得の割に控除が極端に多い
- 毎年還付金を受け取っている
- 赤字申告が何年も続いている
- 異常値が多い業種・職種(特に現金商売)
必ずしも悪意がなくても、結果として確認が入るケースは少なくありません。
申告書の控えや領収書はどう保管すべきか
確定申告書の控えや証憑(領収書・契約書・帳簿など)は、最低でも5年間は保存義務があります(青色申告では7年)。
紙で保管する場合はファイルにまとめて整理し、電子データの場合は外部ストレージやクラウドサービスに保存しておくと安心です。
まとめ|e-Taxなら確定申告がもっと身近に
確定申告は難しそうなイメージがありますが、e-Taxを活用すれば、自宅でスムーズに完結する時代になりました。
マイナンバーカードやスマホの普及により、操作も簡略化されており、初めての方でもチャレンジしやすくなっています。
- 税務署に行かずに完結
- 還付が早く届く
- 青色申告で最大65万円の控除も可能
というメリットを考えると、「面倒そうだから…」と敬遠するのはもったいないかもしれません。
まずは国税庁のサイトをのぞいてみて、自分の状況に合った申告方法をチェックしてみましょう。
よくあるQ&A(FAQ)
Q. e-Taxと紙の申告、どちらが早いですか?
A. e-Taxの方が早いです。
還付金の処理が早く、提出も自宅で完結します。
Q. マイナンバーカードがない場合はどうすれば?
A. 税務署で「ID・パスワード方式」の利用者識別番号を取得すれば、e-Taxでの申告が可能です。
Q. スマホだけで全部完了できますか?
A. 申告内容がシンプルな方(給与所得・一部控除のみ)であれば、スマホだけで完結できます。
Q. 控除の入力ミスに気づいたときは?
A. e-Tax上で修正申告(更正の請求)を行うことで、後から訂正が可能です。
Q. 還付金はどのくらいで振り込まれますか?
A. 通常2〜3週間程度で指定口座に振り込まれます。
ただし、内容や時期により前後します。
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